[2004.5.1 オープン]

 

 

リノベーション前の新大分第2ビル




 

 

 

 






 

本プロジェクトは、全館空室となった築38年の古いテナントビル1棟をリノベーションし、ビル本館横に別棟の新築店鋪と路地を設けました。1・2階は路地のある「隠れ家」のような店鋪空間として、3・4階は「SOHO」スタイルのオフィス・アパートメントとして新しい居住スタイルやオフィス空間を提案しました。

 新大分第2ビルは38年前に弊社が建てたテナントビルです。時代と共にビルは老朽化し、テナント撤退により、入居者はゼロになりました。このビルの役割は終ったのだろうか、解体して建て直すしかないのかと考えました。しかし、「ここに店をつくりたい、ここに住みたい・・・」と、廃墟状態となったコンクリート剥き出しの空間に若い人たちが興味を示すのを見て、38年前当時の若者たちが、このビルから夢をスタートさせていったように、今の時代の若い人たちにも、この場所から夢をカタチにしてもらいたい!その人たちの情熱や元気によってこの古いビルは甦ることができるかもしれない!そんな「おもい」でリノベーション計画をスタートさせました。
「d.dプロジェクト」が目指したことは、ただ建物を改装しビル空間を再生させることではなく、夢に近づこうとしている人たちに、その夢をカタチにする場を提供する!というテナントビル本来の役割を再生することであります。

 

 ビルを眺めていると、隣に木造の店舗があることに気づきました。
 その店舗は多くの常連客を持つ老舗のお寿司屋さんですが、木造の家屋は老朽化が激しいため、ビルの改装に併せて1階への移転を提案させていただいたところ、快く応じていただきました。
 お寿司屋さんの移転によって木造家屋の跡地に、路地空間という今までにはなかった新しい魅力が誕生しました。
 こうして、1・2階の店舗部分は「スロウダイニング:居心地のよい空間で美味しい料理やお酒を楽しみながらゆっくりとした時間を過ごす」というコンセプトのもと、路地裏のある落ち着いた「隠れ家」のような雰囲気のある店舗空間に生まれ変わりました。

 3、4階に「SOHOアパートメント」というコンパクトでコンクリート剥き出しの個性的な住居兼仕事場空間を造りました。この事業で感じたことは、街の中心部に、新たな起業の場を、生活の場を真剣に求めている新しいテナント需要の存在であります。現在「slow dining」ビルは満室、自分らしさを楽しむ入居者たちが個性をもった仕事場で夢に向かって「楽しく仕事」をしています。その新たなビジネススタイルはd.dプロジェクト第3弾の「タノシゴトバ」コンセプトへとつながっていきます。

 また本プロジェクトでは、従来のテナント募集広告による入居者募集だけではなく、イベント開催やフリーペーパーの発行によりビルの入居対象者層である若者たちへビル再生計画の情報を直接発信しました。
 2003年10月31日の夜、改装前の新大分第2ビルにてライブコンサートとアート展を開催し、集まった若者にビルのリノベーション計画をPRしました。媒体を通しての広告とは違って、入居対象者に実際の物件に足を運んでもらい、変わろうとしているビルの可能性を体感してもらい、そこで感じた魅力や可能性はクチコミで知人たちに伝わっていきました。入居者のほとんどがイベント参加者からの紹介客です。